JR中央線 三鷹 (武蔵野市、吉祥寺) 所属税理士の日記

JR中央線、三鷹にある税理士事務所、宮内会計事務所に勤める所属税理士です。 税法や会計など、特に重要な話を抜粋したミラーブログです。

加算税

JR中央線三鷹駅、吉祥寺の税理士事務所、
宮内会計事務所に勤める税理士の卵です。

 

毎年、税金関係での事件が何件か報じられます。

 

一見すると納めるべき税金を納めていなかった
という点で、どれも同じようなものに思えて、
結局の悪意を持った脱税なんだろうと
感じられてしまうものですが、実際にはそれぞれ
事情は異なるので一概に評することはできません。

 

うっかりミスなのか、国税との見解の相違か、
あるいは本当に悪意ある脱税行為なのか、
その理由はいずれにせよ、本来納めるべきだった
税を期限までに納めなかったことは同じです。

 

ですので、遅延利息的な意味のある延滞税は
どのような形のものであっても課されます。

 

また、納付漏れの原因によっては
追加して納める税金に割合を乗じる形で
罰金(ペナルディー)としての性格の有る
加算税が課されることがあります。

 

財務省HPも加算税を「申告義務が適正に
履行されない場合に課されるもの」であって
「一種の行政制裁的な」ものとしています。

 

加算税には4つの種類があり、それぞれに
異なる課税要件や割合等の一覧表を、
前述した財務省HPから一部抜粋して
表にしたので、それを下記に貼り付けます。

 

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これ等、「過少申告加算税」、「無申告加算税」、
「不納付加算税」、「重加算税」は同時に
適用されるものではなくて、その要件によって
どれが適用されるか(あるいは不適用か)が
決まっていくものであり、ここには書いていない
注意点その他の事項もありますので、詳しくは
税理士などの専門家にお問い合わせください。

 

なお、これ等の加算税に延滞税はかかりません。

 

また延滞税も加算税も会計上の費用にはなっても
税法上の損金にはならないのですけれども、
延滞の利子や罰金までもが、税額計算における
損金に算入されて課税所得を減額させるというのは
普通に考えてもおおかしな話だというのは、
納得していただけるのではないでしょうか。

 

以上、今回は加算税に関する概要について
かなりざっくりと説明してみましたけれども、
何より大事なのは、加算税が課されるような
状況にはならないということになります。

 

当然、脱税行為は論外であるとして、
納税予想額も含めた期中の決算予想や
資金繰り計画の作成は重要でしょう。

 

資金的にどうしても払えないというような
状況はもちろんあるでしょうけれども、
事前に対策をしていれば何とかなった
というような場合にまで、上記のような
高い割合の加算税を支払うことになるのは、
どう考えても避けるべきですよね。